【省エネ住宅】リノベで省エネ

リノベーションを検討している方の中には、光熱費の削減のために省エネ住宅へのリノベーションを考えている方も少なくないでしょう。
とはいえ、具体的にリノベーションで可能な省エネ住宅とはどのようなものか、詳しく理解できてないことも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、リノベーションで叶える省エネ住宅のポイントやメリット・デメリット、
リノベーションの種類や予算、利用できる補助金の種類などについてご紹介します。
快適な住空間をつくるため、ぜひ参考にしてください。

目次

1. 「省エネ住宅」リノベーションのポイント

はじめに、省エネ住宅にするためのリノベーションのポイントをご紹介します。

(1)そもそも省エネ住宅とは

省エネ住宅とは、冷暖房のエネルギー消費を少なくできる住宅を指します。
一般的に、家庭で消費されるエネルギーのおよそ3割が冷暖房にかかる光熱費といわれます。
そのため、省エネ住宅を実現するには、住宅の断熱性能を高めることがポイントです。

断熱性能を高めると、冬は室内で暖められた熱を逃がさず、夏は高温になる外気温を室内に取り込みにくくすることで、安定した室内環境が可能になります。
外気温に左右されにくい住環境は、光熱費の削減につながります。

(2)リノベーションでできること

リノベーションでは具体的にどのようなことができるのか、詳しくご紹介していきます。

・リフォームとの違い

リノベーションと似ている言葉にリフォームがあります。
業者ごとに言葉の扱いが違うなど明確な定義はありませんが、大まかな違いとして次のようなものがあります。

リフォームは、古くなって機能や性能の落ちた設備や内装を元に戻す、原状回復という捉え方です。
一方、リノベーションは、内装や設備を変えることはもちろん、間取りを変えるなど暮らし方の変化に合わせて住空間をつくり変えるというものです。
間取りを変えるために、柱だけを残すスケルトンリノベーションなどもあります。

・リノベーションで新築並みの高性能な省エネ住宅にできる?

間取りを変えるなど、建て替えに近い変更も行えるのがリノベーションの特徴です。
そのため、断熱材やサッシなどを改修する新築並みの高性能な省エネ住宅にすることも可能です。
断熱材やサッシ部分の高気密・高断熱改修は、比較的に大掛かりな工事内容になりますので、住環境の改善もするにはフルリノベーションなどで省エネ住宅を一緒に計画することが望ましいでしょう。

・建て替えとの違い

フルリノベーションをすることと、建て替えは工事の範囲が異なります。
フルリノベーションは、構造上重要な柱や壁、基礎、屋根部分などは残しますが、建て替えの場合は、既存の建物を一旦すべて解体し、新たに建築するものです。
まっさらな状態から新築するため、建て替えは費用もかかります。

(3)省エネリノベーションのメリット・デメリット

・メリット

高気密・高断熱などの省エネリノベーションをすることで、夏は涼しく冬は暖かい室内環境が維持され、光熱費の削減につながります。
高気密・高断熱にすると、遮音性や耐久性が高まります。外部からの音が入りにくく、室内側の音漏れも防ぎます。

また、断熱性能が高いことで結露が抑えられるため、建物の耐久性も維持されます。
光熱費の削減は、CO2排出を減らすことにもつながるため、地球温暖化の抑制など環境に配慮した住宅であるといえます。

・デメリット

省エネ住宅にするための初期費用がかかることが挙げられます。
とはいえ、その後の光熱費の削減も期待できるため、トータルで見ると経済的になることもあり、長期的なコストで検討する必要があります。
国や自治体の補助金を活用することで、初期費用を抑えることができる場合もあります。

また、原状回復だけであれば部分的にリフォームを行い、住みながらリフォームすることで仮住まいなどの費用を抑える計画が立てられますが、大規模リノベーションを行う場合は多くは建て替えと同じように仮住まいを確保する必要があります。
ただし、窓リノベのみ行うなど、省エネリノベの範囲が限定される場合は住みながらのリノベーションも可能です。

2. 省エネリノベーションの種類と予算

省エネリノベーションの種類とそれぞれどのくらいの予算が必要なのか、詳しくご紹介します。

(1)天井

天井内や小屋裏に高性能断熱材や遮熱シートなどを施工することで、
結露や高温の外気温の流入を防いだり、冬場は室内の暖められた空気の流出を防いだりします。

・天井断熱の費用相場・・・10万~25万円

(2)窓

窓断熱で結露や外気温の流入を防ぐことが期待できます。
窓サッシごと交換する場合もありますが、解体費用を抑えた内窓断熱施工が可能です。
ガラスの種類や窓の大きさにより費用が異なります。

ガラスの種類費用相場(1箇所あたり)
単板8万~20万円
一般複層9万~25万円
Low-E複層10万~28万円

(3)外壁

外壁の断熱施工により、気密性・断熱性の高い仕様が可能になります。
高気密・高断熱は結露を防ぎ、外気温の流入を少なくするなど快適な室内環境が期待できます。

・外壁断熱の費用相場・・・100万~160万円

(4)床

床は床下からの冷気の影響を受けやすいため、断熱施工により冬場の冷気を防ぐことや結露防止が期待できます。
天井、壁断熱を施工するときには床下の断熱施工も同時に行い、建物全体を高気密・高断熱な環境にすることが大切です。

内容費用相場
床張り替え含む70万~150万円
床張り替えなし20~50万円

(5)大規模リノベーション

天井、壁、窓など部分的ではなく、家全体に断熱施工を行う場合、大規模リノベーションがおすすめです。
建物を高気密・高断熱にするのはもちろん、予算があれば間取り変更などで快適な住環境へと生まれ変わります。

・大規模リノベーションの費用相場・・・250万~500万円(断熱施工のみ)

3. リノベーション工事に補助金は使える?

省エネ住宅の取り組みは、国も積極的に後押ししている事業です。
そのため、リノベーションで利用できる補助金も複数あります。

「先進的窓リノベ」は国の補助金事業の一つです。
ガラス交換や内窓・外窓設置など窓の断熱性能を高める対象工事に対して費用の一部を補助しています。
窓のほか、エコキュートなど高効率給湯器の設置や節水性の高いトイレなど設備機器などが対象となる「こどもエコ住まい補助金」などもあります。

「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」は、家全体を断熱するトータル断熱や居間だけ断熱など規模によって補助額が異なる事業です。
いずれも八尾市に住所のある住宅は対象となりますので、ぜひ積極的に活用しましょう。

まとめ

今回は、リノベーションで可能な省エネ住宅について、メリット・デメリットや施工の種類と費用の目安などについてご紹介しました。

省エネ住宅にすることは、光熱費の削減が実現できることやCO2排出を抑えた環境にやさしい取り組みです。
一定の初期費用が必要になりますが、国も高気密・高断熱を推奨しており活用できる補助金事業もありますので、
対象となるリノベーションを確認してぜひ利用してみてはいかがでしょうか。